グループホームを選ぶにあたり見極めたいポイントとは

最終更新日 2023年8月5日

高齢者が入居できる施設には様々なものがありますが、その一つに挙げられるものとしてグループホームと呼ばれるものがあります。
どのような施設なのかわからないという人は多いかもしれませんが、正式名称は認知症対応型共同生活介護というもので、つまりは認知症のケアに優れた介護施設と言えばわかりやすいでしょう。
これから入居を考えている人もいるかもしれませんが、このような場合には、本人や家族が望むライフスタイルに合っているかどうかを、慎重に考える必要があります。

あん福祉会などのグループホームを選ぶ理由

様々な施設の中からあん福祉会などのグループホームを選ぶ理由としては、まず一つに入居型施設であり、家族の介護の負担を大幅に軽減できることが挙げられます。
専門的な認知症のケアが期待できるので、本人が認知症の症状が現れて苦しんでいるのを和らげ、更には質の良い生活ができることが何よりと言えます。
入居費用に関しては、特別養護老人ホームなど他の施設と比べた場合にはやや高額となり、有料老人ホームと同じぐらいの負担がありますが、認知症行動や心理症状などによって、他の施設では対応が難しいとされている人でも、グループホームで落ち着いた生活が送れるようになる可能性が期待できます。
認知症の本人にとってはどのような点がすぐれているのかと言うと、何と言っても専門的な認知症ケアが提供される点です。
管理者は、都道府県が実施する認知症介護実践者研修や認知症対応型サービス事業管理者研修の修了が義務付けられているのです。
さらにそれに基づいて、職員に対して認知症のケアを教育し、専門的なケアを提供することも義務付けられています。

グループホームの構成について

グループホームは一般的に5から9人のユニットと呼ばれるグループで構成されているのがひとつの特徴です。
ユニットには最低で一つの食堂、浴室などが整備されていて、少人数で共同生活が送れるようなシステムが整っています。
認知症の人は一般的に集団行動や騒音が苦手とされています。
そのような部分から行動や心理症状が引き起こされることも多いので、少人数で落ち着いた環境の中で生活できるということは、症状を穏やかにさせるための重要なポイントの一つとなります。
万が一このような行動や心理症状が発生したとしても、穏やかな環境にいることにより、落ち着いた状態を取り戻すことが比較的楽に行えるようにもなるのです。
一般的にグループホームに入居するとなると、自分の住所のある自治体の施設に入居することになりますが、もしも希望するエリアで候補の施設がいくつかあるのであれば、その中からでも適切な施設を選びたいと多くの人が思うものです。
もしも複数の候補があるのであれば、まずは運営推進会議に参加をしてみましょう。
運営推進会議は参加は自由であり、誰にでも開かれている会議と言えばわかりやすいです。
実際に入居している人の生活の様子を聞くこともでき、職員がどのようなことに力を入れて運営を行っているのかを知ることも可能です。
会議に参加する人としては、自治体の職員や担当の地域包括支援センターの職員、また地域住民なども参加しています。
家族会が同時に行われることも多く、時には入居者自身が参加していることもあるのです。
会議がどのような雰囲気で行われているのかは、外部の人間や地域とそのグループホームが、日頃からどのような関わりを持っているのか、地域に受け入れられているのか、溶け込んでいるのかどうかを反映しているとも言えるでしょう。

見学する場合にはホームの中の雰囲気をしっかりと確認する

そして実際に施設を見学する場合には、まずはホームの中の雰囲気をしっかりと確認しましょう。
施設の設備、職員の振る舞いなども確かに重要かもしれませんが、一番重要なのはやはり雰囲気と言えます。
入居者が普段からどのように過ごしているのか、その様子を確認します。
雰囲気は、認知症の人が一番強く感じ、影響を受けるものとも言えます。
本人に近い立場にある人が捉えた雰囲気は、本人も同じように感じる可能性が高いです。
静かな場面であれば落ち着いていると感じるのか、それとも活気がないと感じるのか、個人によりその感じ方は様々です。
反対に活動的な場面において、賑やかだと感じるのか騒々しいと感じるのかも様々でしょう。
このような場面日本人がいるところを想像した上で、幸せそうに生活が出来るのかを確認することが重要です。
そして施設の雰囲気に大きな影響を与えているのは、やはり入居者と職員です。
このようなことから入居者と職員の表情を伺ってみましょう。
日常生活において考えればわかることですが、必ずしも常に笑顔であることが必要なわけではありません。

まとめ

入居者の不安や怒りが、自然な感情で表れているのであれば、それはむしろ好ましいことと言えるでしょう。
つまりこの施設において、感情を豊かに表現できるような生活ができるのかが大切です。
認知症の人にとって、表情や仕草は大切なコミュニケーション手段の一つとなります。
その表情や仕草が自然なものであるかを確認しましょう。